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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(8)カード名とアイコン

.14 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 当初、カード名は艦載機はそのままですが、ほかは「5インチ単装砲」「ネオショー」「祥鳳」など、ほとんどのカードの名称は異なる予定でした。現在「友軍」として統一されているカードも、「横浜海軍航空隊」「特設水上機母艦神川丸」「衣笠・古鷹 水上偵察機」「元山航空隊九六陸攻」「第四海軍航空隊一式陸攻」などとし、微妙に効果に違いをもたせるなどすることでバラエティを持たせる予定でした。

 しかし、実際にサンプルを作ってテストプレイしてもらうと、名称と効果が一致して頭に入るまで時間がかかる(これはそのままプレイ時間の延長に繋がります)、ゲームの遊び方を説明する上でもこれらが障害になりやすい(例示効果が薄い)という問題が見えてきました。9Joeは、何度も遊ぶうちにカードの効果や関連を理解していくほうが発見が多くて好みなので前者はあえてそのままでも・・・と考えていましたが、後者に関しては看過できない問題でした。

 これも散々悩んだのですが、名称(効果も含め)をある程度統一してしまうことにより、プレイヤーが日本軍と米軍で入れ替わった時にもカードの効果をすぐに理解できる、というメリットを見出したため、カードの名称と効果の統一化を決断し、現在のカード名となりました。とはいえ、それぞれのカードが史実の何を表しているかを少しでも伝えたいと思ったため、カード名の横に小さい文字でフレーバーとして部隊名などを残しています。「友軍が敵を発見した」よりは「衣笠の水上機が敵を発見した」ほうが、イメージが湧きますよね!
 同じカード名でありながらカードに使用されているアイコンも内容が異なっていたりするのはそのためです。ただ、そのためにアイコンによるカード判別が若干犠牲になる可能性がありました。そこでアイコンの持つ役割を「艦載機とそうでないカードを見極める機能」と位置づけ、同じ航空機でも艦載機は上面図、その他の航空機は側面図をもとにシルエットを作成しました。


 そんなちょっとしたこだわりがあちこちにある『珊瑚海決戦カードゲーム』。おもしろい!といってもらえると嬉しいなと思いつつ、一旦デザイナーズノートは終了です。全部読んでいただきました皆様、長いおつきあい、ありがとうございました。
 よろしければ後はゲームマーケットで、ぜひとも完成品を御覧ください。

(終わり)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(7)レーダーの運用
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(8)カード名とアイコン

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(7)レーダーの運用

.13 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 珊瑚海海戦において両軍の大きな差になったものの一つにレーダーがあります。性能はまだ不十分だったようですが、アメリカ軍は日本軍機の動きをレーダーで掴んで、これを防空はもちろんこと索敵にも活用していました。これを『珊瑚海決戦カードゲーム』でも再現しようと試みています。

 これはズバリ、「レーダー」というカードで表しています。日本軍は防空のためにCAPを上げるのは勘頼りですが、アメリカ軍はレーダーを使うことで敵の攻撃を確認してから上げられます。
 そのレーダーのカードですが、もともとはプロットするカードでした。レーダーをプロットしている時に来襲があれば、レーダーを使うことで、手札からCAPのカードを出せるというのものだったのです。来襲がなければ無駄になるのはレーダーだけ。いたずらに戦闘機をCAPにあげて無駄にしなくてすむというわけです。
 しかしどうもレーダーが使いにくい。ほとんど空振りで、捨てられるだけに終わってしまう。
 ならば、いっそF4Fのカードの効果に入れてしまえばスッキリするじゃないか、ということでF4F自体がCAP任務としてプロットしていなくても、手札から直接迎撃に上がれるようにしたバージョンなども作ってみました。
 しかしこれは流石に強力すぎました。当時のレーダーは性能が未熟で、直掩機の誘導にも失敗したりしていたようですから、レーダーを使った迎撃にはやはり一定のデメリットやリスクを残す必要があると判断したのです。

 そこで再びカード化。今度はレーダーが手札にある時に敵の来襲があったら、同じ手札内からF4FをCAPに出せるという効果に変更しました。手札にレーダーを置いておく限りいつでもCAPは出せるわけで初期のものより強力ですが、長く持ち続けると手札を圧迫してしまというところで、当時のレーダーを使った防空戦術の未熟さを表すことにしました。

 そんなレーダーですが、帰還する日本軍機の向きから方向、またレーダーから機影が消える位置などから距離を割り出していたとかで、索敵にも一役かったようです。
 レーダーのこうした貢献をゲームに落とし込んだものはあまりないような気がしたので、試みとして『珊瑚海決戦カードゲーム』では限定的な索敵性能をもたせることにしました。山札の一部のカードを見ることができる、という効果により、米軍は日本軍より一時的により多い情報を手にする可能性があるというわけです。
 もっとも史実で生じたそうしたレーダーの活用も、偶然の産物であろうという考えに立っているので、ゲームでそういう使い方ができる場面もそうそう多くは訪れないでしょうが、ここぞというときに一つの策としてぜひともレーダーを活用してみてほしいですね。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?

.11 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 当時の戦いにおいて、空母を守るためには、対空砲ももちろんですが戦闘機による空中哨戒・・・Combat Air Patrol(以下、CAP)が欠かせませんでした。対空砲で撃ち落とすには限界があり、近づかれるまでに戦闘機によって敵の航空機を撃墜することが必要だったのです。もちろん、敵攻撃部隊が来てから準備していては間に合わないので、来週を予想して発艦しておく必要がありました。待機している間にも燃料は消費しますから、敵が来ても来なくてもしばらくしたら着艦し、再び整備しなければなりません。

 空母対空母のゲームで戦役級以上はともかく、それよりスケールの小さい、空母一隻が一齣を表すようなゲームでは、何らかの形でこうしたCAPの運用サイクルが表されていたりします。『日本機動部隊』しかり、去年リプレイをあげたMCあくしずの『ミッドウェー海戦』しかりです。「索敵」とならんで、空母戦ゲームで重要視される要素と言っても過言ではないかもしれません。
 そんなわけで9Joeとしてもそこは抗うつもりはなく、むしろこの『珊瑚海決戦』でも積極的にCAPのギミックを採用したいと思いました。

 ただ、ダブルブラインド(衝立などを挟んでお互いの状態がどうなっているかわからなくして行う完全秘匿の二人用場合によっては審判必要なウォーゲームのシステムの一つ)でもない限り、相手の空母がCAPを上げて待ち構えているかどうかは丸わかりです。第二次世界大戦の空母戦では、護衛機不足のまま攻撃隊を送り込むこともありましたが、それはあくまでCAPが上がっているかどうか不確かだったから。ゲームでもし相手がCAPを上げているとわかっていたら、護衛機もつけずに攻撃隊を出すことなどありえませんよね? サイコロによる判定があるなら、ダイス運を信じて攻撃もしますけど・・・。CAPの存在を不確かにする方法はないものか・・・これもこだわりの一つでした。

 そこで採用したのが「セット」です。『ロボコマ』でも採用していた行動計画をカードを伏せてテーブルに置くことで示すシステム、まあ有り体に言うと「プロット」ですね。 
 プレイヤーは戦闘機のカードを「セット」することで、CAPを上げていることを示します。対戦相手には、そのセットされているカードが何かわからないというわけです。攻撃されたとき、セットされている戦闘機は空母を護衛できるけれど、セットされていない戦闘機は使用できない。そしてターンをまたぐと下りなければならないので、いつ上げるかが大事になるというしくみです。

 もちろんセットするカードが戦闘機だけであれば、丸わかりですから、他にもセットするカードがあります。例えば索敵や整備といった時間的ロスを伴う行動、また別の味方の動きなどですね。CAPが上がっているかどうかは完全に隠匿されるわけではありませんが、かなり不確かになっています。
 では全くセットがなされていないときは無防備なのか・・・・というと、そうではありません。セット不要で使用できる対空砲やレーダーというものもありまして。もっと不運(攻撃隊にとって)な偶然もまた史実同様に起こり得るのですが・・・まあそれはプレイしてからのお楽しみです。

 ともあれ、先制攻撃可能なチャンス、また起死回生の一撃を繰り出すタイミングで、護衛なしでも攻撃隊を出すかどうか、きっと悩んでいただけることと思います。

 ・・・というところでこのデザイナーズノートも回数を重ね、かなりお伝えしたいこと書いてきました。あと2回ぐらいかなと思いますので、よろしければ最後までどうぞ。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング

.08 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 ゲームが形になってくるとルールを書く段階になりますが、テストで機能していたシステムも、文章にすると説明しにくいものが出てきます。
 なんとかして伝えようとしますが、文章がやたらと長くなってしまったり、また全体を読まないと意味がつかめないようなルールになったりしてしまいます。

 先に書いたように、9Joeは面倒くさがり屋なので、自分の書いているルールが、複雑だとか例外が多すぎると思ったら、ギミックから思い切ってボツにするか、より簡単なシステムに代替しようとしてしまいます。またその代わりのアイデアがまた良いものが浮かばないとここで頓挫とかになったりするんですが(笑)。

 『珊瑚海決戦』でもそういう場面が何度もありまして、その都度に行き詰まったりしました。大改装、と言えるような変化は合計で4回。最初の日本機動部隊カードゲームの構想も入れると5回になります。
 最初はゲームのセットアップを究極簡単にしようとしていたので(山札を一つにすることもその一つですね)、しわ寄せがゲーム中の「例外」とか「細則」に出てしまっていました。それをなんとかしようとして、いろんな調整を行い、そのたびに自沈を繰り返していたようなものでした。
 そこを割り切って、一つの形にしたのが2017年の8月でした。「多少準備や戦闘に手間をかける代わりに、一回のプレイの面白さを担保しよう」という考えに切り替えたのです。これは正しい選択だったと今では思いますが、本当にそれまでは暗中模索という感じでした。
 それでも、「くり返し遊ぶゲーム」という視点に寄りすぎていて、ゲームバランスがシビアになっていたのに気付かされ、最後の大改修をしたのが11月。いやぁ、ほんとによく間に合ったものだと自分では思います。

 そんなわけで(?)ルールはこれまでに9Joeが作ってきたゲームにくらべるとやや複雑ではありますが、こだわりのゲームに仕上がっているので、是非とも読み込んでいただき、実際にプレイしてもらいたいですね。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か

.05 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 空母戦を検証する際に話題になることが多いものの一つに索敵本数の日米の違いがあります。日本軍は攻撃力を温存しようとして索敵を軽視していたとよく言われますが、その見立ては正しいのでしょうか?
 温存してはいけなかった? いやそもそも温存じゃなかった? 歴史は難しいですね。

 9Joeには史実が実際にはどうだったかわかりません。しかし、その状況を『珊瑚海決戦』で再現してみたいと思ったので、艦載機を攻撃・爆撃に使用するか索敵機として使用するかの選択を取り入れることにしました。日本軍は雷撃機を攻撃だけでなく索敵に使用することができ、アメリカ軍は爆撃機をやはり攻撃だけでなく索敵に使用できます。
 カードは使い捨てなので、どちらに使用するかで悩むかもしれません。特に日本軍空母は雷撃機の搭載数が少ないですからね。

 ちなみに索敵に使用された艦載機の数は、おおよそ以下のような感じでした。

5月7日
日本軍 97艦攻 12機(早朝) 4機(昼)
米軍  SBD 10機

5月8日
日本軍 97艦攻 7機
米軍  SBD 18機

 資料によっても差はあるのですが、おおよそ二日間合わせて日本軍は中隊2.5個、米軍は3個相当使ったことになりますね。先に書いたように、カード1枚は1個中隊相当としてデザインしているので、ゲーム的に言えば敵を見つけるために、カードを3枚使ったということになります。
 ゲームでは、運が良ければ一発で見つけることもありますし、5度6度索敵を繰り返すことになるかもしれません。そこは歴史のifということになりますね。

 ちなみに日本軍は索敵に使える艦載機がアメリカ軍より少ない代わりに、地理的なメリットととして陸上機や水上機などの協力が得やすいようになっています。「味方からの報告はまだか!」なんて、じりじりするかもしれませんよ。

(つづく)

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