FC2ブログ

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?

.11 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 当時の戦いにおいて、空母を守るためには、対空砲ももちろんですが戦闘機による空中哨戒・・・Combat Air Patrol(以下、CAP)が欠かせませんでした。対空砲で撃ち落とすには限界があり、近づかれるまでに戦闘機によって敵の航空機を撃墜することが必要だったのです。もちろん、敵攻撃部隊が来てから準備していては間に合わないので、来週を予想して発艦しておく必要がありました。待機している間にも燃料は消費しますから、敵が来ても来なくてもしばらくしたら着艦し、再び整備しなければなりません。

 空母対空母のゲームで戦役級以上はともかく、それよりスケールの小さい、空母一隻が一齣を表すようなゲームでは、何らかの形でこうしたCAPの運用サイクルが表されていたりします。『日本機動部隊』しかり、去年リプレイをあげたMCあくしずの『ミッドウェー海戦』しかりです。「索敵」とならんで、空母戦ゲームで重要視される要素と言っても過言ではないかもしれません。
 そんなわけで9Joeとしてもそこは抗うつもりはなく、むしろこの『珊瑚海決戦』でも積極的にCAPのギミックを採用したいと思いました。

 ただ、ダブルブラインド(衝立などを挟んでお互いの状態がどうなっているかわからなくして行う完全秘匿の二人用場合によっては審判必要なウォーゲームのシステムの一つ)でもない限り、相手の空母がCAPを上げて待ち構えているかどうかは丸わかりです。第二次世界大戦の空母戦では、護衛機不足のまま攻撃隊を送り込むこともありましたが、それはあくまでCAPが上がっているかどうか不確かだったから。ゲームでもし相手がCAPを上げているとわかっていたら、護衛機もつけずに攻撃隊を出すことなどありえませんよね? サイコロによる判定があるなら、ダイス運を信じて攻撃もしますけど・・・。CAPの存在を不確かにする方法はないものか・・・これもこだわりの一つでした。

 そこで採用したのが「セット」です。『ロボコマ』でも採用していた行動計画をカードを伏せてテーブルに置くことで示すシステム、まあ有り体に言うと「プロット」ですね。 
 プレイヤーは戦闘機のカードを「セット」することで、CAPを上げていることを示します。対戦相手には、そのセットされているカードが何かわからないというわけです。攻撃されたとき、セットされている戦闘機は空母を護衛できるけれど、セットされていない戦闘機は使用できない。そしてターンをまたぐと下りなければならないので、いつ上げるかが大事になるというしくみです。

 もちろんセットするカードが戦闘機だけであれば、丸わかりですから、他にもセットするカードがあります。例えば索敵や整備といった時間的ロスを伴う行動、また別の味方の動きなどですね。CAPが上がっているかどうかは完全に隠匿されるわけではありませんが、かなり不確かになっています。
 では全くセットがなされていないときは無防備なのか・・・・というと、そうではありません。セット不要で使用できる対空砲やレーダーというものもありまして。もっと不運(攻撃隊にとって)な偶然もまた史実同様に起こり得るのですが・・・まあそれはプレイしてからのお楽しみです。

 ともあれ、先制攻撃可能なチャンス、また起死回生の一撃を繰り出すタイミングで、護衛なしでも攻撃隊を出すかどうか、きっと悩んでいただけることと思います。

 ・・・というところでこのデザイナーズノートも回数を重ね、かなりお伝えしたいこと書いてきました。あと2回ぐらいかなと思いますので、よろしければ最後までどうぞ。

(つづく)

前の記事
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング

  • comment
  • secret
  • 管理者にだけ表示を許可する

trackbackURL:http://9joe.blog39.fc2.com/tb.php/885-9dc70b0a