ウォーゲーム日本史第24号『大坂夏の陣』を遊んでみる(1)

.12 2015 未分類 comment(0) trackback(0)
ようやく時間が取れたので、念願の『大坂夏の陣 ユキムラズ・ラスト・バトルズ』を遊んでみました。マイナーテーマ専門誌(?)のウォーゲーム日本史にも、ようやく戦国二大決戦のもう一方が登場というわけです。ウォーゲーム日本史初のヘックス、ZOCありのスタンダード・シミュレーションというところからも気合のほどが伺えます。表紙は当然、真田幸村。

大坂夏の陣 ユキムラズ・ラスト・バトルズ 表紙

記事には、幸村が合戦時に奉納したという軍旗の取材マンガも。

大坂夏の陣 ユキムラズ・ラスト・バトルズ 記事

9Joeは戦国時代も好きですが基本ミーハーなのでメジャーテーマは大歓迎。とはいえ、『大坂夏の陣』は趨勢も決まっていて、幸村の突撃に象徴されるように、それぐらいしか大坂方に打つ手がなかったような戦い。どうゲーム化するのかと思っていたところ、グレートな勝利条件を用意していました。

盤端突破で本陣を強襲したとみなすというのです!

これって『ソリティア関ヶ原の戦い』とおんなじ!! な〜るほど、その手があったか !!!

とはいえもちろんこちらは対戦用で、ゲームはもっと高度。突破したから即勝利というわけではなくて突破した戦力に応じて判定というところや、両軍に士気が設定されていて、戦果に応じて変動+部隊の活性化に影響するところとか、いろいろとギミックがたっぷりです。とりわけ、士気は高いと同じ1ターン中により多く部隊に移動や戦闘をさせられるので、とても重要な要素になっています。

そんなでプレイしてみました。9Joeは大坂方(西軍)。
両軍ともに結構な数の部隊駒があります。マップ上に駒を置く場所は決まっていますが、西軍に比べて東軍のほうが多いです。しかし、西軍には両軍合わせても飛び抜けて戦闘力、移動力が高い真田幸村とその配下の真田隊があります。ただし、数は少ないのでそれだけに頼ってかてるわけではありません。
真田以外の西軍は全てアントライド(裏向け)で配置されます。この内容は、敵だけでなく自分も確認できません。アントライドで置かれる中には、頼りになるものもいればそうでないものもあり、中には戦闘力0なんてのもいます。これらは実際に戦闘するまで表にならないので、つまるところ西軍はどれが頼りになるかどうかわからない中で戦わなければならないというわけなんですね。
東軍は最初から全て表面で置かれているので、そういう不確定要素はありません。これは、正規の軍と浪人の集団との違いをうまく表しています。

もう一つ、東軍と西軍では移動や戦闘のさせ方が違っています。
西軍は、一度の手番で全ての駒を移動もしくは戦闘させられます。一度に両方はできません。
一方東軍は、いくつかの集団にわかれていて、一度の手番でどれか一つしか動かすことができません。その代わり、移動して直ちに戦闘することができます。大名が多数参加して成り立っている東軍は、指揮系統が幾つもに存在しているデメリットと統制面のメリットが表現されているわけですね。

さて、そういうわけで自軍の戦い方を考えました。
西軍の勝利条件は、先に書いた盤端突破があります。敵中を突破する必要がありますが、全面的勝利を得る必要はないので数の少ない西軍としては常に狙いたい勝ち方です。
もう一つは、相手の士気を0にすることです。両軍に設定されている士気は最初同じ値から始まりますが、相手の有名武将を打ち取るごとに自軍士気が上昇します。また相手の部隊駒をどんどん除去していくと、一定数ごとに士気を低下させることができます。自軍の有名武将を討ち取られないようにしながら敵を大量除去することができれば、これによる勝利を狙うこともできます。ただし、西軍は優秀な駒=有名武将であることが多いので、なかなか簡単ではなさそうです。
一方、注意しなければならないのが東軍による盤端突破。西軍側の背後のマップ端から突破されると敗北が決まってしまうので、これは防がねばなりません。
最後に、ゲーム終了時まで決着がつかなかったら士気の高いほうが勝利になります。ふむ、なるほど・・・・それならばやはり士気は大事ということですね・・・

西軍が攻撃せずに防御に回ると有利という話を目にしましたが、果たしてどうか・・・。自分が東軍だったとして考えてみます。東軍は幸村の突撃を定石として想定して構える。その裏をかいて守りに入って時間切れ狙いに持ち込む・・・東軍は複数のグループにわかれていますが、士気があがらないとその半分しか動かせません。西軍が打って出てくれば、有力武将を打ちとって士気が上る可能性も高くなりますが、西軍が守りに入るとそうはなかなかいかなそうです。またマップ中央には有利な防御地形として茶臼山があり、ここにいる部隊は防御時の戦闘力が二倍になるので、ここを出丸代わりに戦線を構築されるとなかなか歯ごたえがありそうです。
だから自分が東軍だったら・・・待たないかも。西軍は茶臼山周辺の主力と、後続とに若干分散していて集結されると厄介。だから、東軍なら真っ先に最右翼前衛で西軍の前衛と後衛の連絡を絶ち、茶臼山を包囲しに行きます。また盤端突破で逆にプレッシャーをかけにいく・・・対戦相手の性格からしてもおそらくそうするだろうと予想しました。

大坂夏の陣 ユキムラズ・ラスト・バトルズ プレイ
▲初期配置。大坂方からの視点

そんなわけで翻って自軍の方針。
戦力に劣る西軍は、やはり盤端突破で勝利をもぎ取ることを目標に、全力で敵正面に突撃することにします。ただし、後続部隊の前進はあくまで敵右翼の分断、突破に備えた縦深を稼ぐのが狙いです。
茶臼山方面の部隊は、通常、突破を狙うならば敵左翼と中央の隙間に突撃すると思われます(こちらからは左上方向)。軍境界線は戦力も集中しにくく、またこれが突破ヘクスまでの最短距離だから。
そこで! 自分はあえてそうせず、真田主力部隊で敵を右から迂回し突破することを狙います。突破しなければならない盤端とは逆方向ですが、こちらには番外を迂回できるゾーン(紀州街道エリア)が設定されていて、もしたどり着ければルートをショートカットして敵後方から再出現し、突破ヘクスまで無人のエリアを駆け抜けられる可能性があるのです。また東軍はターンの開始時に、そのターンに動かす部隊を(ひそかに)決めておかねばならないというルールがあるので、中央左翼の部隊を集中的に動かすつもりをしていたなら、こちらの迂回機動に対処できない可能性がある、というわけなのです。

さて、いよいよ開戦です!

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