「億劫(OKKO)とは無限のことなり」

.14 2008 未分類 comment(0) trackback(0)
『OKKO』というのは、架空の日本(ASAGIRI時代?)を舞台にした原作付きボードゲームです。主人公側(DEAMONHUNTER)と敵側(EVILCREATURE)に分かれて対戦する二人用ゲームで、キャラクター駒を動かして斬り合うチャンバラものです。ミニチュアを使うタイプのTRPGの戦闘部分だけを切り出して対戦ゲームライズしたもの(『ディセント』みたいな)と言うこともできますが、むしろ近いのはRPGamerの付録になっていた『ファイティング・ダンジョン』あたりでしょう。

OKKO
※画像は全てBoardGameGeekから

その『OKKO』で、「これは!」と思ったのは戦闘システムです。
自分がこの手のキャラクターの立つスケールの対戦型ボードゲームで煩雑だと思うことが多いのは、ダメージの処理でして。ダメージの蓄積が死に至るイメージが合うファンタジーなどでは適切と言えますが、やはりHP管理というのはキャラが増えれば増えるほど、手間だなあと感じていました。

しかし、『OKKO』は戦闘の結果はダメージでなくて、“状態変化”となっています。
表現しているのが日本的チャンバラ(おそらく原作の雰囲気がそうなのだと思いますが)だからだと思いますが、そのため戦闘結果は、

つばぜり合い(効果無し)<後退<混乱<即死

の段階になっていて、一撃で即死する場合もあれば、間合いが開くだけ(後退)の場合もあるというふうになっています。
状態の管理は、後退時は駒を動かし、混乱時は後退させた上でキャラクターカードを裏返す(混乱表示)のみと、簡単で実にスピーディーです(駒とカードを使うボードゲームだからこそできる管理で、TRPGだと修正値で処理するためむしろ面倒でしょう)。
また良くできているのが、つばぜり合いや混乱、即死はそこそこ出にくく、一番出やすいのが後退という点です。これにより日本的チャンバラらしい、斬り合って間合いを取り、また斬り合って・・・という場面が自然に生まれます。しかも、退路のない場所での後退の結果は混乱や死になるため、社の奥に追い込んでいってトドメといったシーンが自然に作り出されます。混乱に混乱が重なると即死になるため、混乱から立ち直るための士気チェックが重要になりますが、一手番かかる(一呼吸入れる時間が必要)ため、その隙を与えないよう、集団で攻撃することが重要というのも、チャンバラの再現としてはとても正しい感じです。
ただ、このゲームでは、攻撃した側にも同様の結果が出るため、守りの強いキャラクターに斬りかかると逆に一刀両断にされる可能性もあります。そのため、アクティブプレイヤーでも気を抜けず、そこも日本的チャンバラらしいといえます。
これらの戦闘結果とカウンターの処理までを、一回の判定で出せるというのが、また素晴らしいところです。TRPGでこれを再現しようとしたら普通、命中判定とダメージ処理、カウンター他で3回以上はダイスを振ることになるでしょう。そんなわけで、個人戦闘を扱ったゲームにしては、かなりさくさく遊べます。
さらにキャラクターカードは通常時と混乱時で能力値や特殊技能に変化があり、弱体化するものばかりでなく、追い込まれたときほど強いキャラクターがいたりするので、簡略化がキャラ立てにうまく活かされています。通常対戦では、プレイヤーは主人公側と敵側に分かれてチームを編成して戦うのですが、そういう点を考慮していくと結構編成も頭を使います。

OKKO

二回ほどプレイしましたが、シンプルながらに戦術とキャラ立ちが楽しめる良いゲームでした。戦闘時に自発的に後退を選べるといった、一見どう使えばよいか分からない技能を持つキャラもいたりして、結構、奥深いです。特殊なダイスの使い処も。
しかし似てるんですよね~『ファイティング・ダンジョン』に。お陰でルールを一部勘違いしてプレイしてしまいました。やっぱり、和訳は必要ですね。

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