『フォークランド・ショウダウン』をプレイ(2)

.01 2012 Red Dragon Rising comment(0) trackback(0)
フォークランド紛争 ウォーゲーム フォークランド・ショウダウン

アルゼンチン軍地上部隊が占領を続けるフォークランド諸島。その東海域に、空母ハーミーズを旗艦とするイギリス機動部隊が到着しました。しかしアルゼンチン軍はイギリスが武力行使に出るとは信じておらず、そのためイギリス軍は先制して作戦行動を実施できます。

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▲諸島東に到着したばかりのイギリス機動部隊

イギリス軍には約30回の作戦行動が許されています。作戦行動数が尽きる時。それは冬が到来し、イギリス軍の補充が尽きて艦隊が引き上げざるを得ない状況を表しています。そしてイギリスは一回たりとてそれを無駄にはできません。

イギリス軍がまず最初にしなければならないことは、フォークランド諸島周辺に設定された排他的水域に艦隊を進め、諸島におけるイギリス軍の主権を示すことです。もし艦隊を諸島の周辺に配備できなければ、アルゼンチン軍の実効支配が強まり、勝利点をどんどん失ってしまいます。
そこでイギリス軍機動部隊は諸島の排他的水域に進入することにしました。そして今は、アルゼンチンの意表を突いたことでさらにもう一つ、作戦を実行することができます。

イギリス軍がなすべきことは、フォークランド諸島の奪還ですが、そのためには地上部隊を上陸させることが必須。その地上部隊を乗せた輸送艦隊は後から到着するので、それまで機動部隊のなすべきことは、島の航空基地や地上部隊を攻撃するなどして上陸の下準備を進めることです。しかし、実際のところアルゼンチン軍がそれを黙ってみているわけはなく、現実的には、増援が到着するまで機動部隊はアルゼンチン軍の猛襲をしのぐことに専念しなければなりません。具体的には、イギリス軍の攻撃と防御の要である空母2隻を守らねばならないのです。
そこでイギリス艦隊が採った行動は、ブラックバック作戦でもなく、サウスジョージア島占領でもなく、潜水艦の再配置でした。イギリス艦隊が位置する海域を中心に、周辺海域を封鎖するように三隻の潜水艦を配置したのです。

一方アルゼンチン軍は作戦立案に迷走していました。以前ならば、真っ先に「全海軍と全空軍による全力突撃」を行いイギリス軍空母2隻を沈めてしまっていたのですが、今や艦艇による海上封鎖で海軍の行動は阻止されてしまう可能性があります。また、アルゼンチン空軍も今や本土の四つの航空基地に分散配備されており、全機同時出撃が無理な現実が突きつけられていました。しかも、イギリス機動部隊がとどまっているのは排他的水域の東側の外周部。アルゼンチン空軍の大半を占めるA4スカイホークの航続距離の外であり、空軍が海軍の突撃に同調できる可能性は少ないのです。

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▲初期配置のアルゼンチン航空部隊

三つの不安定要素を抱えたまま海空軍の共同作戦を実行するのか、それとも着実に空軍だけで攻撃を行うべきか。海軍の一部で掃海部隊を編成して、海上封鎖を行っているイギリス艦艇を先に排除する方法もありますが、確実にアルゼンチン軍の反撃機会も減ってしまいます。しかし問題は封鎖を行っているのが潜水艦であること。潜水艦は水上艦に比べて生残性が高い上、水上部隊に対して高い攻撃力を持ちます。反撃を受けないようにするならば本土に配置されている対潜哨戒機S2トラッカーで攻撃する方法もありますが、成功確率は低くなるのです。
悩みに悩んだ末、アルゼンチン軍は旧来の全力突撃を選択しました。アルゼンチン海軍の虎の子の空母ベインティシンコ・デ・マジョと巡洋艦ヘネラル・ベルグラーノを含む、輸送艦を除く全海軍がアルゼンチン軍本土を出航します。潜水艦の封鎖を突破し、航続距離が十分なダガー戦闘攻撃機が配備されているリオグランデ航空部隊が同調できれば、イギリス機動部隊のたった10隻ばかりの護衛など軽く突破して空母を沈められるはず。

アルゼンチン軍海軍が排他水域に入った報を受けたイギリス軍は、躊躇一瞬、すぐさま決断を下しました。
潜水艦スパルタンの攻撃目標はアルゼンチン軍旗艦ヘネラル・ベルグラーノ。デ・マジョを発ったS2トラッカーが哨戒に当たりますが、その隙を突いて雷撃。撃沈に成功します。

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▲イギリス軍が阻止に成功。ベルグラーノは2VPで潜水艦の損失1VPと差し引きで英軍にVPが与えられました

スパルタンは反撃により沈められましたが、アルゼンチン海軍の移動は阻止され、共同作戦は中断されました。この隙を逃す英軍ではありません。イギリス軍は分散していた潜水艦をアルゼンチン軍艦隊のいる海域に集め、シーハリアーとの共同攻撃を実施。さらにアルゼンチン護衛艦を2隻撃沈しました。

アルゼンチンは、損害を出したもののイギリス軍機動部隊がまだ増援と合流していない今がチャンスであることに代わりはないと判断。海軍をイギリス艦隊に突撃させました。ここにフォークランド紛争初の本格的艦隊戦が生起します。
しかし、当初の攻撃計画から変更を余儀なくされた結果か、作戦に協調できたサン・フリアン航空基地には航続距離の長い攻撃機が無く、海軍だけでの攻撃となったのです。
その結果、イギリス軍は空母を含めた数隻、シーハリアー2部隊に損害を出しましたが、撃沈・壊滅は無し。その代償としてアルゼンチン軍は空母デ・マヨ以下多数の艦艇を喪失しすることになりました。

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▲長距離対空能力が入ると戦闘は結構頭を使います

半数の戦力を喪失したアルゼンチン軍海軍は、これ以上の継戦は不利といったん本土に帰還。機動部隊への攻撃は航空攻撃に切り替えました。

リオグランデ航空基地のダガー攻撃機が全機発進。機動部隊に襲いかかりますが、イギリス軍はシーハリアー全機でこれを邀撃。艦隊の防空戦闘含めて、過半数を撃墜します。
さらにリオ・ガジェゴス航空基地からは、エグゾセミサイルを搭載したシュペルエタンダール攻撃機が発進。2度目に奇襲に成功し、空母インビンシブルに向けてミサイルを発射しますが命中ならず。反撃の対空ミサイルにて撃墜されました。

こうした航空攻撃が繰り返される中、イギリス軍は増援を呼び寄せようと画策していました。護衛艦1隻だけの第一増援は難なく到着。しかし地上部隊を乗せた輸送船グループの合流には二の足を踏んでいました。
アルゼンチン海軍が目標を合流直前の輸送船団に切り替えたのが明白だったからです。アルゼンチン軍のわずかばかりの潜水艦を増援部隊の通過する海域に配置。空軍が外洋攻撃時に目標を見失わないよう位置情報を伝えられるようにもしていました。
そのため、イギリス軍はアルゼンチン軍に隙が生じるのを待っていたのです。

しかし、なかなかチャンスは訪れません。その間、イギリス軍の損害は着実に増えていきました。1隻が撃沈され、さらに2隻が損傷しました。
損傷した船を修理するにはサウス・ジョージア島を占領、移動する必要がありますが、空母の護衛を減らすわけにはいきません。イギリス軍護衛艦は撃沈されるリスクを覚悟で艦隊にとどまるしかないのです。シーハリアーはまだ壊滅した部隊はありませんでした。損害をだした部隊は艦上修理できたからです。しかしその修理できる数もとうに限界に達していました。
苦肉の策でブラックバック作戦を発動し、制空戦闘機のミラージュ全機を撤収させることに成功しますが、これ以上合流を長引かせることはイギリス機動部隊を本当の危険にさらす事になりそうでした。

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▲損害をうけた機動部隊。空母の損傷が気になるところ

転機が訪れました。
度重なる攻撃で消耗したのか、兵站不足によってアルゼンチン軍が一時的に攻撃的作戦を実施できなくなるイベントが発生。アルゼンチンは優秀な指揮官の指導でこれを回避し、逆にアルゼンチン軍のど根性を見せろとばかりに空軍の連続作戦を実施しようとします。しかし、イギリス軍も指揮権を発動。イギリス軍の指揮が勝ったか、ここにきてイギリス軍に連続して作戦行動を取れるチャンスが訪れたのです。

連続作戦でアルゼンチン軍のつけいる隙を与えず、ついにイギリス機動部隊は地上部隊をのせた輸送船団と合流。これまで防戦一方だったイギリス軍が、いよいよ攻勢に出るときが訪れました。

(つづく)

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