映画『ドラゴン・キングダム』試写会の感想

.06 2008 未分類 comment(0) trackback(0)
『ドラゴン・キングダム』の試写会に行ってきました。
ジャッキー・チェンとジェット・リーの夢の競演ということで、カンフー映画というよりは記念碑として観ておこうと思ったわけですが、甘かったです。
だって、監督がロブ・ミンコフですよ! 『ライオン・キング』も『スチュアート・リトル』も大好きですけど、ファミリー映画の監督がカンフー映画を撮れるのか?って思うじゃないですか。
ジャッキーとリーにしても、多感な学生時代に全盛期の彼らを見て育ってきてるわけで、今どれだけのアクションが出来るの?って思わないわけがない。
よかった、観る前に知ったか論評しなくて(大汗)。

『ドラゴン・キングダム』は西遊記を原典とした古代中国『キングダム』を舞台とするファンタジー・アドベンチャー。
アクションについてまず書くと、カンフー映画として大満足の出来です。好敵手が力を引き出すのかはたまた老いを知らぬからかは分かりませんが、二人のカンフーには久々に息をのみました。スタミナ任せの長まわしの殴り合いはないけども、格闘技術と演出の融合が魅せる魅せる。おさえている流派や計算された大技の応酬には口元がゆるみっぱなし。このあたり、ジャッキーを生み出したユエン・ウーピンがアクションでメガホンをふるっているのが大きいんでしょうね。自分のようなカンフー映画→格闘ゲームときた世代を完全にロックオンしてます。
主人公が格闘マニア(ゲームも好き)というのもそれを如実に表しているわけですが、これってリアリティですよ。
アメリカ映画にも現実社会の若者がファンタジー世界に飛び込む系は数多くあり、何らかの問題を抱えているのも定番ですが、それにより救済されるキャラにはニュートラルが多いですよね。普通の少年少女なのに不遇というファクター。だから物語によって救われないと、というお決まりなわけですけど、価値観の多様化している現代だとそういう存在こそがファンタジーで、むしろオタクこそが一般という気がするわけで。だから本作で異世界『キングダム』に行ってしまう主人公は、格闘技を学ぶ少年ではなく格闘技オタクという・・・。だから感情移入しやすい、と言っちゃうと自爆ですが、まぁオタクや精神破綻者が異世界で活躍する話ばかりの日本並みに、アメリカもオタク化が進んでいるのかもしれません。
と、話がちょっとそれましたが、そういうターゲットを意識してか脚本や演出も凝ってます。原典は西遊記ですが、うがったオタク目には様々な映画やらゲームからのインスパイアが見えてくる。もしかしたら「萌え」も意識したのかもしれないけど、だとするとそれら全てを見事に昇華していますよ。これだけのコンテンツを詰め込んだ企画としては、トータルでアンバランス感がなくて、この完成度は奇跡に近い。
で、これだけ詰め込むとパロディ色の強いエンターテイメントを指向すると思うんですが、そこは常にドラマを撮ってきたロブ・ミンコフ。ちゃんと人間に軸足を置いた物語を作ってくれているのがうれしい。主人公の成長物語と言えばそれまでだけど、『ネバーエンディングストーリー』を観て主人公を殴りたくなった同胞なら、きっと分かってくれるはずです。

とまあそこまでいろいろと持ち上げてみましたが、二人の女優・・・リュウ・イーフェイの演技に惚れたとか、リー・ビンビンの決めやアクション(髪払い最高!)がツボとかいうのが多大に評価に影響しているというのは内緒でも何でもありません。うむ、やはり自分はオタクだ。DVDが出たら買おう。

リンク]『ドラゴン・キングダム』公式サイト (松竹)7月26日より全国ロードショー

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