江戸職人物語『IKI』をプレイしてみた!(いつの話だ)

.30 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
江戸職人物語IKI プレイ風景
▲江戸職人物語IKI プレイ風景

勢い買いしてあまりの高額さに愕然(そして他の商品が買えなくなって唖然)としたゲームマーケット神戸だったんですが、その買ったゲームもプレイして元を取らなきゃということで奮起プレイしたのが江戸職人物語『IKI』。もともと日本で出た商品がエッセンだか海外で評価されて海外で出て日本に逆輸入(うろおぼえ)したというような触れ込みで、「たしかに外国人が好みそうなコンポーネントだわ〜」というのが第一印象でした。
江戸時代の職人たちの名前とイラストがカードになっている、というだけで見ていてなかなか楽しいのです。読みにくい名前などもあり、「こういう職人いたのか〜」ってもしかしたら勉強にもなりそうな感じです。このあたりは、『討入忠臣蔵』にも通じるものがありますね!

「江戸時代経済を再現したゲームなのか!? 面白そうだ!」

と早とちりした9Joe。でもゲームはそういうことは全く無くて、タイトルにもあるように「IKI=粋」な生活したもの勝ち、という内容です。プレイヤーはいわば商人になって、町なかを回ってものを買ったり売ったり交換したりしながら家を立てたり職人を住まわせたりして「粋」ポイントを稼ぎます。江戸は火事が多かったことから、ゲーム中でも火事が起こって職人が焼けし・・・・ごほほ、長屋から追い出されたりするのでこれを食い止めるために火消し力をアップしたりと、いろいろやることはあります。

江戸職人物語IKI プレイ風景
雇った職人は長屋に住まわせて商売させるのです。んでもって成長してマックスになると引退して年金?ぐらしに。あんた、1年でどんだけ・・・

この価格帯のビッグゲームでいろいろやることがある、と書くと、これまた超できること多すぎ系のゲームを想像するかもしれませんが、ゲームをやってみると実のところは一度にできることは限られているのでそれほど難しくはありません。すごく大雑把に言うと、物件を職人に変えたモノポリーみたいなシステムで、止まった場所で買うか、資源を交換するかを考えるのみなので、考える時間もそれほど必要ないわけです。もっとも、移動するマス目は自分でコントロールできるので、どれだけ進むかの作戦は(他人の妨害も含めて)考えないといけないゲームになっています。いろいろモノポリーなので、歴史再現趣味の人にはハズレかもしれませんが、ゲームとしては良く出来ていて、登場する職人も後半(ゲームは春から始まって季節は冬・次の正月で終わる)に行くにつれてラージパワーだったり高得点だったりするので序盤でこけても最後までちゃんとチャンスがあるなどの安心感があります(シミュレーションだとそうは行きませんね)。
ルールブックが、必要なことは全部書いてあるのですがやや難読でもあり、見た目のシンプルさとはちがって最初はいきなりプレイまで行きませんでした。でも先ほど説明したとおりなので、わかっている人に説明してもらってプレイしたらさしてプレイに苦労はありません。小学4年生にルール説明して遊ばせてあげたら、後で4年生と1年生2人で勝手に遊んでいたぐらいです。

江戸職人物語IKI プレイ風景
勝手に二人で遊んでいた! さほど難しくないのかも。

というわけで、随分遅くなりましたが江戸職人物語の紹介でした。うはー休み時間終了〜

ゲームマーケット2016春の新作『爾霊山』(日本の戦歴大陸編)を眺めてみる

.04 2016 未分類 comment(0) trackback(0)
ゲームマーケット2016春の新作レポート。ずいぶん間が開いてしまいましたが、気にせずいってみよー

日本の戦歴 大陸編 堀場亙 爾霊山 ソリティア ゲーム 国際通信社

購入したのはamazonからですが、ゲームマーケットで初売り?された『日本の戦歴 大陸編』。コマンドマガジンに載った連載をまとめた戦史本ですが、これには日露戦争の転換点ともなった、203高地の戦いでしられる旅順攻略線のゲーム『爾霊山』がついています。しかもソリティア(一人プレイ専用)! なるほど、動かない要塞相手にじわじわ攻め寄る旅順戦をゲームにするにあたって、ソリティアは理にかなった設計というわけなんです。こまやマップの自作は必要ですが、それほど大きな場所はとらないはずなので作る価値あり。それともこれだれかVassalとか作らないですかねぇ。ちなみに、連載時は旅順攻略戦については触れられなかったのですが、この本には旅順戦の書き下ろし記事が追加されているので、ゲームの背景もちゃんとカバーされています。

日本の戦歴 大陸編 堀場亙 爾霊山 ソリティア ゲーム 国際通信社

さて、ゲームはそういうわけなんですが、本体の記事についても書いておきます。
公式サイトの解説にもあるとおり、この『日本の戦歴 大陸編』は普通の戦史本ではありません。
日清戦争から太平洋戦争までの各地での戦いを取り上げて、どういういきさつで戦いにいたって結果どうなった、という解説はもちろん、「で、それをゲームにするとしたらこうなる」という、ゲーマー&ゲームデザイナー向けのきわめて偏った解説で毎回くくっているきわめてユニークな本なのです。

もちろん、ただユニークなだけの本ではありません。戦史をたどるだけなら、ほかにも詳しい本がいくらでもあります。ゲームデザインをするためのガイドなら、それもまあ結構出てはいます。じゃあこの本の価値は何か? それは、まさにこの二点。

1)ただでさえややこしい情勢、戦況の戦いが食い違いやら独断専行やらが多くて目的も経過も結果もぐでぐでの戦いを、ゲームデザインの手法で整理し、何を目的にどう戦えばよいか(よかったか)を見える化していること

2)単なるゲームデザインではなく、シミュレーションゲームのデザイン手法を解説していること

9Joeはバトルものが好きですが、そのぶんこだわり(好み?)もありまして、戦争がテーマの場合はゲームとして面白いだけではだめで、ちゃんとシミュレーションしてないと燃えません。わっかりやすく言えば「リアルじゃないとだめ」なんです。
でもそういうゲームはなかなか作るのが難しく、ウォーゲームの文法を真似てつくればリアルか、というとそんな単純なものではないんですね(実感として)。ただの戦争ゲームなのかシミュレーションゲームなのかの境界線は、ゲームシステムというよりはテーマをゲーム的要素(勝利条件やバランス、そしてシステムなど)に「どう分解するか」に大きな比重がかかっていると9Joeは思っていまして、そういう意味で「なんちゃってウォーゲームはともかく、どうしたらシミュレーションゲームが作れるんだろう」と思っているゲームデザインに興味のある人向けの、本当に貴重なヒントを与える本なのではないかとおもっているわけです!

というわけで、ゲームより記事解説のほうが長くなってしまいましたが、これが書きたかったんです! ご勘弁!

日本の戦歴 大陸編 堀場亙 爾霊山 ソリティア ゲーム 国際通信社

さて、次はいよいよ最後になりました。『江戸職人物語-IKI-』の予定です。

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