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『珊瑚海決戦カードゲーム』再販決定〜

.06 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム

ゲームマーケット2019大阪で新作として発売しました『珊瑚海決戦カードゲーム』。
多くの方にご注目いただいたおかげで無事完売しましたが、ありがたいことにその後も再販のご要望を頂戴しました。英雄開発事業団としては、こういうの(完売&再販要望コンボ)は初めてのことで、メンバー一同喜びと驚きでいっぱいです。

とはいうものの、ゲムマ出店二回目の弱小サークル。最小ロット数が最大の敵で、どう計算してみても赤字&在庫まっしぐらで、難しいなぁという感じでした(だったら最初からもっと作っておけば・・・・ではあったのですが、これも実のところちょっと背伸びした数作ったつもりでした)。

ただここに来て、背中を後押ししてくださったのが小さなウォーゲーム屋さんでして。「期待には答えないとね」と無理な条件を呑んで下ったのです。そんなわけで受注再生産の形で、再販できることになりました!

再生産分は価格を維持したいという希望も飲んでいただき、小さなウォーゲーム屋さんで5月後半発売予定です。予約とかはいつ頃から取られるのかまだわかりませんが、Twitterなどでも情報発信していきますのでどうぞよろしくです!



●デザイナーズノート・リンク
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(7)レーダーの運用
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(8)カード名とアイコン

『珊瑚海決戦カードゲーム』組み立て開始〜

.16 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
というわけで長々続いたデザイナーズノートでしたが、お付き合いありがとうございました。

さて今日は、きらりん宅にて印刷所より届いた『珊瑚海決戦カードゲーム』の部品のチェックと組立作業でした。とはいえ、今回は前回の『ねこあつめカードゲーム ひだまり編』のようにルールの刷り直しがあったり、『ロボコマ』のように大工作が必要というわけでもないので、のんびりと作業を進めてました。

珊瑚海決戦カードゲーム 組み立て中

もちろん次回作の構想などの話にもなり、ちわわんとは次は『魔の罠の地下迷宮』かなと話していたのですが、きらりんから新たなアイデアの提案が! え、来年はまさか新作二本やるつもり!?

とまあそれはさておき。ここまで来たので、サークル英雄開発事業団の新作『珊瑚海決戦カードゲーム』は、ゲームマーケット2019大阪で無事発売できそうです。ブース番号はE25。会場販売価格は2500円となります。なにとぞよろしくです!

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(8)カード名とアイコン

.14 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 当初、カード名は艦載機はそのままですが、ほかは「5インチ単装砲」「ネオショー」「祥鳳」など、ほとんどのカードの名称は異なる予定でした。現在「友軍」として統一されているカードも、「横浜海軍航空隊」「特設水上機母艦神川丸」「衣笠・古鷹 水上偵察機」「元山航空隊九六陸攻」「第四海軍航空隊一式陸攻」などとし、微妙に効果に違いをもたせるなどすることでバラエティを持たせる予定でした。

 しかし、実際にサンプルを作ってテストプレイしてもらうと、名称と効果が一致して頭に入るまで時間がかかる(これはそのままプレイ時間の延長に繋がります)、ゲームの遊び方を説明する上でもこれらが障害になりやすい(例示効果が薄い)という問題が見えてきました。9Joeは、何度も遊ぶうちにカードの効果や関連を理解していくほうが発見が多くて好みなので前者はあえてそのままでも・・・と考えていましたが、後者に関しては看過できない問題でした。

 これも散々悩んだのですが、名称(効果も含め)をある程度統一してしまうことにより、プレイヤーが日本軍と米軍で入れ替わった時にもカードの効果をすぐに理解できる、というメリットを見出したため、カードの名称と効果の統一化を決断し、現在のカード名となりました。とはいえ、それぞれのカードが史実の何を表しているかを少しでも伝えたいと思ったため、カード名の横に小さい文字でフレーバーとして部隊名などを残しています。「友軍が敵を発見した」よりは「衣笠の水上機が敵を発見した」ほうが、イメージが湧きますよね!
 同じカード名でありながらカードに使用されているアイコンも内容が異なっていたりするのはそのためです。ただ、そのためにアイコンによるカード判別が若干犠牲になる可能性がありました。そこでアイコンの持つ役割を「艦載機とそうでないカードを見極める機能」と位置づけ、同じ航空機でも艦載機は上面図、その他の航空機は側面図をもとにシルエットを作成しました。


 そんなちょっとしたこだわりがあちこちにある『珊瑚海決戦カードゲーム』。おもしろい!といってもらえると嬉しいなと思いつつ、一旦デザイナーズノートは終了です。全部読んでいただきました皆様、長いおつきあい、ありがとうございました。
 よろしければ後はゲームマーケットで、ぜひとも完成品を御覧ください。

(終わり)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(7)レーダーの運用
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(8)カード名とアイコン

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(7)レーダーの運用

.13 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 珊瑚海海戦において両軍の大きな差になったものの一つにレーダーがあります。性能はまだ不十分だったようですが、アメリカ軍は日本軍機の動きをレーダーで掴んで、これを防空はもちろんこと索敵にも活用していました。これを『珊瑚海決戦カードゲーム』でも再現しようと試みています。

 これはズバリ、「レーダー」というカードで表しています。日本軍は防空のためにCAPを上げるのは勘頼りですが、アメリカ軍はレーダーを使うことで敵の攻撃を確認してから上げられます。
 そのレーダーのカードですが、もともとはプロットするカードでした。レーダーをプロットしている時に来襲があれば、レーダーを使うことで、手札からCAPのカードを出せるというのものだったのです。来襲がなければ無駄になるのはレーダーだけ。いたずらに戦闘機をCAPにあげて無駄にしなくてすむというわけです。
 しかしどうもレーダーが使いにくい。ほとんど空振りで、捨てられるだけに終わってしまう。
 ならば、いっそF4Fのカードの効果に入れてしまえばスッキリするじゃないか、ということでF4F自体がCAP任務としてプロットしていなくても、手札から直接迎撃に上がれるようにしたバージョンなども作ってみました。
 しかしこれは流石に強力すぎました。当時のレーダーは性能が未熟で、直掩機の誘導にも失敗したりしていたようですから、レーダーを使った迎撃にはやはり一定のデメリットやリスクを残す必要があると判断したのです。

 そこで再びカード化。今度はレーダーが手札にある時に敵の来襲があったら、同じ手札内からF4FをCAPに出せるという効果に変更しました。手札にレーダーを置いておく限りいつでもCAPは出せるわけで初期のものより強力ですが、長く持ち続けると手札を圧迫してしまというところで、当時のレーダーを使った防空戦術の未熟さを表すことにしました。

 そんなレーダーですが、帰還する日本軍機の向きから方向、またレーダーから機影が消える位置などから距離を割り出していたとかで、索敵にも一役かったようです。
 レーダーのこうした貢献をゲームに落とし込んだものはあまりないような気がしたので、試みとして『珊瑚海決戦カードゲーム』では限定的な索敵性能をもたせることにしました。山札の一部のカードを見ることができる、という効果により、米軍は日本軍より一時的により多い情報を手にする可能性があるというわけです。
 もっとも史実で生じたそうしたレーダーの活用も、偶然の産物であろうという考えに立っているので、ゲームでそういう使い方ができる場面もそうそう多くは訪れないでしょうが、ここぞというときに一つの策としてぜひともレーダーを活用してみてほしいですね。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(6)CAPって何?

.11 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 当時の戦いにおいて、空母を守るためには、対空砲ももちろんですが戦闘機による空中哨戒・・・Combat Air Patrol(以下、CAP)が欠かせませんでした。対空砲で撃ち落とすには限界があり、近づかれるまでに戦闘機によって敵の航空機を撃墜することが必要だったのです。もちろん、敵攻撃部隊が来てから準備していては間に合わないので、来週を予想して発艦しておく必要がありました。待機している間にも燃料は消費しますから、敵が来ても来なくてもしばらくしたら着艦し、再び整備しなければなりません。

 空母対空母のゲームで戦役級以上はともかく、それよりスケールの小さい、空母一隻が一齣を表すようなゲームでは、何らかの形でこうしたCAPの運用サイクルが表されていたりします。『日本機動部隊』しかり、去年リプレイをあげたMCあくしずの『ミッドウェー海戦』しかりです。「索敵」とならんで、空母戦ゲームで重要視される要素と言っても過言ではないかもしれません。
 そんなわけで9Joeとしてもそこは抗うつもりはなく、むしろこの『珊瑚海決戦』でも積極的にCAPのギミックを採用したいと思いました。

 ただ、ダブルブラインド(衝立などを挟んでお互いの状態がどうなっているかわからなくして行う完全秘匿の二人用場合によっては審判必要なウォーゲームのシステムの一つ)でもない限り、相手の空母がCAPを上げて待ち構えているかどうかは丸わかりです。第二次世界大戦の空母戦では、護衛機不足のまま攻撃隊を送り込むこともありましたが、それはあくまでCAPが上がっているかどうか不確かだったから。ゲームでもし相手がCAPを上げているとわかっていたら、護衛機もつけずに攻撃隊を出すことなどありえませんよね? サイコロによる判定があるなら、ダイス運を信じて攻撃もしますけど・・・。CAPの存在を不確かにする方法はないものか・・・これもこだわりの一つでした。

 そこで採用したのが「セット」です。『ロボコマ』でも採用していた行動計画をカードを伏せてテーブルに置くことで示すシステム、まあ有り体に言うと「プロット」ですね。 
 プレイヤーは戦闘機のカードを「セット」することで、CAPを上げていることを示します。対戦相手には、そのセットされているカードが何かわからないというわけです。攻撃されたとき、セットされている戦闘機は空母を護衛できるけれど、セットされていない戦闘機は使用できない。そしてターンをまたぐと下りなければならないので、いつ上げるかが大事になるというしくみです。

 もちろんセットするカードが戦闘機だけであれば、丸わかりですから、他にもセットするカードがあります。例えば索敵や整備といった時間的ロスを伴う行動、また別の味方の動きなどですね。CAPが上がっているかどうかは完全に隠匿されるわけではありませんが、かなり不確かになっています。
 では全くセットがなされていないときは無防備なのか・・・・というと、そうではありません。セット不要で使用できる対空砲やレーダーというものもありまして。もっと不運(攻撃隊にとって)な偶然もまた史実同様に起こり得るのですが・・・まあそれはプレイしてからのお楽しみです。

 ともあれ、先制攻撃可能なチャンス、また起死回生の一撃を繰り出すタイミングで、護衛なしでも攻撃隊を出すかどうか、きっと悩んでいただけることと思います。

 ・・・というところでこのデザイナーズノートも回数を重ね、かなりお伝えしたいこと書いてきました。あと2回ぐらいかなと思いますので、よろしければ最後までどうぞ。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(5)ルールライティング

.08 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 ゲームが形になってくるとルールを書く段階になりますが、テストで機能していたシステムも、文章にすると説明しにくいものが出てきます。
 なんとかして伝えようとしますが、文章がやたらと長くなってしまったり、また全体を読まないと意味がつかめないようなルールになったりしてしまいます。

 先に書いたように、9Joeは面倒くさがり屋なので、自分の書いているルールが、複雑だとか例外が多すぎると思ったら、ギミックから思い切ってボツにするか、より簡単なシステムに代替しようとしてしまいます。またその代わりのアイデアがまた良いものが浮かばないとここで頓挫とかになったりするんですが(笑)。

 『珊瑚海決戦』でもそういう場面が何度もありまして、その都度に行き詰まったりしました。大改装、と言えるような変化は合計で4回。最初の日本機動部隊カードゲームの構想も入れると5回になります。
 最初はゲームのセットアップを究極簡単にしようとしていたので(山札を一つにすることもその一つですね)、しわ寄せがゲーム中の「例外」とか「細則」に出てしまっていました。それをなんとかしようとして、いろんな調整を行い、そのたびに自沈を繰り返していたようなものでした。
 そこを割り切って、一つの形にしたのが2017年の8月でした。「多少準備や戦闘に手間をかける代わりに、一回のプレイの面白さを担保しよう」という考えに切り替えたのです。これは正しい選択だったと今では思いますが、本当にそれまでは暗中模索という感じでした。
 それでも、「くり返し遊ぶゲーム」という視点に寄りすぎていて、ゲームバランスがシビアになっていたのに気付かされ、最後の大改修をしたのが11月。いやぁ、ほんとによく間に合ったものだと自分では思います。

 そんなわけで(?)ルールはこれまでに9Joeが作ってきたゲームにくらべるとやや複雑ではありますが、こだわりのゲームに仕上がっているので、是非とも読み込んでいただき、実際にプレイしてもらいたいですね。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(4)索敵か攻撃か

.05 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 空母戦を検証する際に話題になることが多いものの一つに索敵本数の日米の違いがあります。日本軍は攻撃力を温存しようとして索敵を軽視していたとよく言われますが、その見立ては正しいのでしょうか?
 温存してはいけなかった? いやそもそも温存じゃなかった? 歴史は難しいですね。

 9Joeには史実が実際にはどうだったかわかりません。しかし、その状況を『珊瑚海決戦』で再現してみたいと思ったので、艦載機を攻撃・爆撃に使用するか索敵機として使用するかの選択を取り入れることにしました。日本軍は雷撃機を攻撃だけでなく索敵に使用することができ、アメリカ軍は爆撃機をやはり攻撃だけでなく索敵に使用できます。
 カードは使い捨てなので、どちらに使用するかで悩むかもしれません。特に日本軍空母は雷撃機の搭載数が少ないですからね。

 ちなみに索敵に使用された艦載機の数は、おおよそ以下のような感じでした。

5月7日
日本軍 97艦攻 12機(早朝) 4機(昼)
米軍  SBD 10機

5月8日
日本軍 97艦攻 7機
米軍  SBD 18機

 資料によっても差はあるのですが、おおよそ二日間合わせて日本軍は中隊2.5個、米軍は3個相当使ったことになりますね。先に書いたように、カード1枚は1個中隊相当としてデザインしているので、ゲーム的に言えば敵を見つけるために、カードを3枚使ったということになります。
 ゲームでは、運が良ければ一発で見つけることもありますし、5度6度索敵を繰り返すことになるかもしれません。そこは歴史のifということになりますね。

 ちなみに日本軍は索敵に使える艦載機がアメリカ軍より少ない代わりに、地理的なメリットととして陸上機や水上機などの協力が得やすいようになっています。「味方からの報告はまだか!」なんて、じりじりするかもしれませんよ。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(3)ゲームのスケール

.01 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 ゲームをデザインするに当たっては、もちろん様々な要素を取り入れたり、参考にしたりするわけですが、その中で9Joeがとくにこだわるものの一つにスケールがあります。
 ゲームでスケールといえば、例えばマップの縮尺や、コマの表す(兵員数や車両数などの)規模や、ターンの長さなどがあります。スケールはゲーム性と直接関係しませんが、遊んでいてスケールのはっきりしているゲームはいろいろな意味でイメージが湧きやすく、データとしても興味深いですから、自分が作るときにももちろんそこは抑えるべきポイントになるわけです(ほら、そこ、また縛りか、って言わない!)。

 『珊瑚海決戦カードゲーム』を作るにあたって、カードの持つリソース的価値は何か、という事を考えたときに最初に思い当たったのは、デッキを航空母艦とみなしたときの艦載機でした。カード=艦載機という考えが浮かべば、カードの枚数を機数に合わせるのは必然というものですよね!
 というわけで、ゲームに収録している艦載機のカードの枚数は、作戦参加機体数を中隊単位(9機)で割って決めました。

 しかし普通に航空機数を9で割ってカード数を出すだけではダメでした。一つの山札で遊ぶゲームなので、1人のプレイヤーはおおよそ、その半分しか引けないからです(汗)。
 そこでデッキには倍の枚数を入れて、期待値的には搭載機数分のカードが回ってくるようにしました。確率通りに引けるわけではないので、戦闘機を多めに引いたり、爆撃機が僅かしか回ってこなかったりというようなことも起こりますが、そこはゲーム・・・・おっとと、そこは着艦した航空機の再稼働分や整備不良などの不確定要素が反映されているものと考えています。

 これにより日本軍は、戦闘機、爆撃機、雷撃機のカードがおおよそバランスよく含まれているのに対して、アメリカ軍はドーントレス爆撃機がとても多いといった違いがあります。
 そうした違いも楽しんでいただけたらと思っています。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点
珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(2)索敵の要素

.29 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 ゲームをデザインする場合、それはもう可能性への挑戦としてはどのようなものもアリですが、逆に「こだわり」っていう縛りもアリですよね?

 9Joeはカードゲームに関しては、準備が簡単で比較的すぐにゲームを始められるものを作りたいという思いがあります。
 例えば『ドミニオン』。誰もが認める傑作で、9Joeも身内も大好きなゲームですが、これ準備が面倒くさいですよね? いや、もちろん自分が遊ぶには、カードの整理や後片付けもしっかりやっておけばさして面倒と思うことはないんですが、これ自分のゲームデザインで採用するかって言うと「こんな面倒なのありえない」ってなるんです。

 二人用の対戦型カードゲームを設計する場合、それぞれのプレイヤーに専用・・・・このゲームのテーマですと日本軍と米軍・・・・のデッキを用意することが、一番仕組みとしてシンプルです。もちろんバランスも取りやすい。インスパイアされた『Lightning MIdway』がそうでしたし、後に羽田氏がデザインしたレキシモンゲームズの『MIDWAY』でも立証されました。
 しかし、これ9Joeの「面倒くさいの嫌い」が発動した結果、一個で出来ないのかっていうのが最初から課題としてありました。

 山札を一個にするといろいろ制約が生じます。日本軍用、米軍用のカードをただ混ぜただけだと外れを引く可能性があります。1枚のカードにそれぞれの軍のルールを印刷するセパレートにしたとても同様の問題は生じます。「ああもう、デメリットだらけ!」
 しかし、逆に一個にしたことでしか得られるメリットもあるんじゃないかと考えに考えました。

 そこで閃いたのが、このゲームで採用している「索敵」のルールです。相手の持っている海域カードを予想して当てる。しかもそれは山札に1枚しかないがゆえ、自分が見ていないカードになるという推理的要素です。
 もちろんそこには空母戦ならではの「天候不順による索敵失敗」や「艦種誤認」などの要素も実装しました。また判定部分では、国産ボードゲームの大傑作『日本機動部隊』から宣言の仕組みを参考にし、取り入れさせてもらいました。

 9Joe的にはこれが「索敵の要素を盛り込んだ」カードゲームが誕生した瞬間でした。
 まぁ・・・・その後、いろいろバランスを取ったりするのに数年もを費やすことになったわけなのですが(笑)。

 空母対空母の対決ですから、敵を発見するだけではなく、その後の戦いまでが勝負です。しかし、まずはこのゲームで索敵の部分を楽しんでもらいたいですね。

(つづく)

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珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点

.27 2019 ★珊瑚海決戦カードゲーム comment(0) trackback(0)
珊瑚海決戦カードゲーム 紹介

 まだ印刷が仕上がっていませんが、ゲームマーケット2019大阪発売予定の『珊瑚海決戦カードゲーム』のデザイナーズノートを何回かに分けてお送りします。
 ゲームの見どころだけでなく、9Joeのゲームの作り方や考え方などもお伝えできたらと思ってます。

珊瑚海決戦カードゲーム:デザイナーズノート(1)発想の原点

 『珊瑚海決戦カードゲーム』を構想し始めたのはいつだったかなと思って、試作品フォルダをあさってみたら最初期のバージョン『日本機動部隊カードゲーム』が出てきました。制作は2015年6月で、流石にサンプル作成用のデータなどは残っておらずルールテキストのみでしたが、改めて見直すとそこにコンセプトが書いてありました。

目標
出発点は日本版ライトニング「ミッドウェイ」。
ミッドウェイにはない、索敵の要素を盛り込んだ、汎用的な空母戦カードゲームを作る。

 目標に書かれている「ライトニング」とは、アメリカのディシジョンゲームズ社が出したウォーゲームのシリーズです。カード枚数は100枚ぐらい。日本版はありませんが、和訳付きで過去に販売されたりしていて、シリーズのいくつかを遊びました。最初が2004年発売のミッドウェイ海戦で次がノルマンディ上陸作戦、その次が北アフリカ、さらにポーランド電撃戦もありましたが、最初の『ミッドウェイ』が一番面白かった印象があります。
 遊んだのは10年以上前で現物も手元にないので細かいことがかけませんが、ザックリ説明すると・・・・・

●マップや駒がなく使用するのはカードのみ
●日本軍用とアメリカ軍用のデッキに分かれていてプレイする
●互いに攻撃目標が4つ明示されていてこれを撃破すれば勝利(空母や基地)
●手番では部隊カードを出すか、出している部隊で攻撃するか、カードを補充するかのどれかを選択
●互いにリーダー、戦術、イベントで部隊を強化できる
●部隊以外のカードは基本後出しされたカードの効果が優先


といった感じ。
 空母対空母の戦いにおける様々な要素やエピソードを個々のルールで解決せず、全てカードプレイに落とし込むことでシンプルに再現。しかしそれ以上に、敵部隊の居場所を探す「索敵」のプロセスを思い切って省略し、互いに発見された後の戦いに絞るという切り取り方に感動を覚えました。ミニゲームスキーの9Joeにとっては、ある意味究極のウォーゲーム!
 しかしだからこそ、野心を持ったのです。ライトニング「ミッドウェイ」のように簡単で、しかし「索敵」の要素を持つカードゲームは作れないか・・・と。

 そうして最初に作ったバージョンは、様々な海戦を再現しようという欲がくらんだ結果、面白さのわりに手間ばかりかかるゲームになり、あえなくボツ。しかしその目標は捨てきれず、珊瑚海海戦専用のゲームとして作ろうと方針を変更したのが2016年。この年の3月にこのブログでも初めて写真を投稿しました。そのときのルールには、コンセプトを次のように書いています。

二人用(カードゲーム)
デザインの目標
●索敵による相手の所在の探りあいの実装
●相手状況(CAPが上がっているか? 攻撃態勢は整っているかなど)がわからない
●誤認、索敵のミスが生じる
●短時間でプレイ出来る
●準備が簡単
●サイコロを必要としない


 それから3年近くはかかりましたが、おおよそこれらの目標を達成できるゲームがしあがりました。もちろん途中、いろいろと悩みもしましたが、妥協せずに完成できたということは幸運としか思えません。

 ああ、ただひとつ。大きな変更がありました。
 それは、タイトルの変更です。

 もともとはこのゲーム。『珊瑚海海戦カードゲーム』という名前にするつもりでした。ところが、知人も珊瑚海海戦のゲームを作っているらしいことがわかり、またネットでも同名の同人ゲームが過去に存在していることがわかったのです。それでも押し切るかどうか・・・としばらくの間は悩んでいました。
 ただ、ゲームの調整をしているとき、自分が目指しているのは「珊瑚海海戦の再現」ではなく、「広くイメージされる当時の航空母艦同士の戦い」だと気づき、ならば「珊瑚海海戦」でなくてもいいじゃないかと思うようになりました。そこでタイトルを『珊瑚海決戦カードゲーム』と変えたのでした。

 そういう意味で、歴史はモチーフにしているけれども、シミュレーション・ウォーゲームではなく、『バトルライン』や『SANGOKU』のような一般向け歴史ゲームと、本人は位置づけておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 
(つづく)
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